科学の進歩は人間の適応力を退化させる
エアコンや断熱性の高い住宅で、快適に過ごせるように
なった半面、季節の変化を感じにくくなり、暑さや寒さ
に適応する能力が退化してきています。
人間は、汗をかくことで体温を下げる能力がありますが、
現代人は、その能力が低下しています。
夏でも涼しい住居や会社で過ごしたり、座って働く人が
増えて体を動かさなくなったため、汗をかく機会が減って
いることが背景にあります。
運動しないと筋力が落ちてしまうのと同じことで、体温
を調節する機能も衰えていきます。
熱中症が近年増加しているのは、地球温暖化や高齢化の影響
だけでなく、汗をかく機能の低下も一因と考えられます。
エアコンを適切に利用することは重要ですが、いつも家
の中にいるのではなく、安全性を確認した上で、外に出て
運動して、暑さ、寒さに体を慣らして鍛えておくことも
大切だと思います。